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リドルストーリー

話の結末を読者に考えさせる、決めさせる、
そういった書き方があることは知っていた。
そういったストーリーをリドルストーリーというのは初めて知りました。

二冊読み終えた北村薫さんの本の中で
リドルストーリーの話題が出てきました。
究極の選択。
その先駆け的な著作が
フランク・ストックトンの「女か虎か」らしい。
検索すると短い全文が読めた。

女か虎が入っているどちらかの扉を選択しなければならない彼。
虎ならもちろんやられる、
女性ならその場で結婚しなければならない。
どちらに何が入っているのか知っている彼女。
助けを求めて彼が彼女を見る。
彼女は助かるだろう側の手をそっと挙げて教える。
さて、それはどちらだったのだろう。

そこで付け加えられることが
その女は
以前から彼と彼女が一緒にいるところを遠くから見ていた、
そしてとても美人な女。
そして彼女はそれに気がついていた。
何気なく答えがそちらに向かわせるような書き方ではある。

さて。

人間の残酷な部分を描いた話、なのか。
そんなところが自分にもある、と分からせる話なのか?

私が彼女なら、答えを見つけないかも。
究極の選択は彼に委ねるかな。


北村薫さんの私と円紫さんシリーズは
円紫さんの登場回数が少なく残念でしたが
ちょっとしたエピソードが添えられていて
良かった。
とことんまで本の内容や作者を追求する北村薫さんが
やっぱりすごい方なのだと思いました。


by pichan_k | 2018-02-08 19:50 | 読書